リーマンジャズドラマーのブログ

サラリーマン兼ジャズドラマーの思うところ

たまにいるアマチュアのとんでもない才能あるミュージシャン

たまに会うテナーの安藤さんというおじさんがいるのだが、かなりすごい人なのだ。

相当歳とってからテナーを手にした人だったと思う。

もう定年すぎて数年経ち、ライブに遊びに来たりセッションで遭遇したり。

 

何がすごいかと言うと、曲を知らないけどソロが取れるのだ。

さらにコードやキーがわからないのにソロが取れるのだ。

 

この曲演りますので入ってください、と言うと「いやー、ちょっとわからないのですけど1コーラス聴いて入ります」とこういう感じ。で、ソロ取っちゃう。音も渋くて素晴らしい。

 

「アナザユー、安藤さんキーはどうします?」

「いや、ちょっとわからないのですが」

 

すべてこんな調子なのだ。

 

すごく温厚な人で、昨夜日曜セッションでお会いした。

セッションマスターが「では安藤さん」っと、例によって曲もキーもちょっとわからないと言いながらソロをとり、ラストの行き所に私はドラム叩きながら他のメンバーも「うぉっ」って唸ってしまい拍手喝采。素晴らしかったのだ。

 

「安藤さんって全部感覚で吹いてますでしょ。さっきのソロの後半素晴らしかった」というと、「そうなんですよ。たまにすごくうまくハマるようなところがあるのですが、ダメなときは何も出てこないんです」と。

 

練習しないリー・コニッツというか、天性の感覚をもった人はいるもんですねぇ。