ということで、ジャズのCDを作ってみることにする(その6)
ただ、音楽を詰めるのではなく、解説をしっかり文章で書き、Photoshopでデザイン作って文章を入れていくと最大16ページのテンプレートがきっちり埋まった。
当てずっぽうでフォントサイズを指定して作業したが、ばっちり16ページに収まった。編集作業も面白いもんだ。各ページのデザインはジャズのCDを数枚持ってきて、参考にする。
今どきはネットで誰でも簡単に頼めるし、入稿できる腕があればすべて一人で出来る。便利な時代だ。
これは聞いてたんだけど、100枚刷るも300枚刷るも値段あまり変わらない。さすがに300は捌けないし100もどうかなと思うも、思いきって200刷ることにする。
今回は劇団ひとり状態で音楽製作なんだが、権利関係が3つ。
一つはネットからとってきた音の断片。これはルール通りとすると著作権をたどる必要があるかもしれないが、断片なのでどこまで短くすると著作権が利くのかは誰もわからない。ということで人類の共通物として使う。
二つ目はジャズジャイアンツの譜面をコピーし、シーケンサーに入れたものを前後左右に分解して演奏したもの。これも断片化すると著作権はどこにあるのかわからなくなる。断片化して例えば「ドミファッ」ってフレーズになったとして、そんなのに著作権はない。
三つ目は新進気鋭のポップミュージシャンDinoJrとスタジオ遊びした際にやってもらったフリーラップ。これは本人にクレジット使うのと許諾を得ることで解決。
一つ目二つ目は昼の仕事だとコンプラ違反の恐れありで、絶対できない領域ですね。
ということで、音のマスターデータ用意し、ライナーノート入稿
して、さあどう仕上がるか。。。
(つづく)
駆けつけ一曲
昼の仕事では月に1度、俗に言う外せない会議というのがあって、17時半から1時間の予定だった。ライブが入ってて、まあ大丈夫だろうとしてたものの、20人ぐらいが参加する営業会議みたいなもので、ネタも多く長引いて19時すぎまで押した。
ライブは19時半スタート。
まあ、いつもスタート時にパラッパラッとお客さんが集まりだし、2セット目ぐらいにいい感じになるので、ちょっと遅れる連絡して行けばいいかと。ここでサラリーマン的思考からジャズミュージシャン的思考に都合よく切り替わる。
そうは言っても今日はメンバー全員プロなので、念のために店に15分ほど遅れそうだと電話を入れた。
ここは真面目なジャズマン的いい加減さではなく、サラリーマン的電話連絡だ。
会議終了と同時に職場内を走り、パソコン落として地下鉄に乗るまでの急ぎ足中に店に電話。
まあ、着いたら「まだ誰もお客さん来てないよ~」なんてのを想像しながら、電車乗り継ぎよく19時半を5分回るぐらいに到着。遅刻の部類には入らないだろうと店に入ると、満席だった。
なんでやねん!
昔流行ったマーフィーの法則というか、まあ遅刻した日に限りお客さんはきっかりに待っている、と。メンバーからは「おいおい、待ってたよ」と言われ、2、3分でシンバルセッティングして「ハイ、お待たせしました!」とライブ開始。
駆けつけ一杯ならず、駆けつけ一曲どころか、まあそこからライブ。
20分前まで昼の仕事の会議で説明したりギャーギャーやりとりしてたが、一転して演奏。やはりここのインターバルが少ないと、なんとなくヘンな感じはするなぁ。
ということで晩飯を食いっぱぐれたのでした。。。
ジャズクラブでお客さん多い状態なのに、3セットに渡り演奏中は誰もしゃべらずみなさん集中して聴いてくれたので、よいライブでした。
しかし、クビになる日は近いかな。。。
ということで、ジャズのCDを作ってみることにする(その5)
しかし、CD製作もネットを探すと手軽にいろいろあるんですね。ネットでデータ入稿、ネット決済は当たり前。マスターCDは郵送だけどw
何社か見て、イラレじゃなくてフォトショのJPEGで入稿できることろを見つけ、それで作ることにした。
テンプレートがダウンロードできて、めちゃめちゃ古いPhotoshop4でジャケット、キャップ、ライナーノートを作っていく。Photoshop4はCS4でなくて、純粋な4ですw
解説の後、曲の解説を付けるという構成で、外人ミュージシャンにCD渡すこともあるので英語訳もつけようと。
曲は9曲用意して、一応ライナーノート的にストーリーを入れる。かなりお堅い文章で一気に書き上げ、図解も入れる。シーケンサーによる曲操作のコンセプトの図解だw
小学生時代の友人がしばらくアメリカに行ってたのを思い出して英訳出来るか聞くと、大学生になった子供がバイリンガルだから任せておけと。
で、送ったら日本語が難しすぎてどうにもならんと。ガクッ。
翻訳は両方の言葉に精通してないとアカンとのことで、英語はいいけど日本語が高度すぎるってw
AI時代、Google翻訳を試すとジャズファンしか知らないミュージシャンもきっちり名前もスペル合って翻訳してくることを発見。これは使えるのでは?と。
日本語→英語→日本語
これでダメダメ日本語に戻る場合に文章を簡素化して同じ作業を繰り返す。音楽用語は別で書き換えて、たぶんネイティブが読むと相当ヘンだろうけど、言わんとしていることはわかるレベルで英訳できればいいやと、これも一気に仕上げた。
このCD製作活動ではAIをいろいろ実感することになる。
(つづく)
AIはジャズも飲み込むか?
先ほどライブの休憩中にAIの話題になった。
将棋の話題から、例の中学生がコンピューター将棋ゲームで学んだというネタからAIの話に移っていったわけだ。
私は昼の仕事でAIに関わるようになっているので、何が出来ていくだろうということはだいたい想像がつく。KaflaとかHadoopとか、何やねんそれって私が聞いてたのもつい先日で、今はシステム環境整えて部下が触りまくっている。
「ジャズは出来ないでしょう」と年配トランペッター。
「出来ますよ。コード進行にのっとって素晴らしいソロを出すようになります」と私。
大量に機械学習させていくと、出来るだろうね。
既にビートルズが次に出す曲なんてものもAIが作って発表されてたりするわけだし。
「でも、微妙なニュアンスは出せないでしょう」
「全然出せますよ」
今じゃサンプラー、シーケンサーで生楽器の音は半端なく表現力はついている。年配ミュージシャンはそれを知らない。ま、触ってないとわからないし、ジャズマンがそれ触るケースはすごく少ないから、実はジャズミュージシャンは最先端からかなり遠いところにいる人が大半。アドリブできるから先っぽ行ってると勘違いしている人は未だ多い。
AIの話。。。
「機械学習が進んで、たまにひっくり返ったりしてね」
っと私が言うと、みな大爆笑してたが、マジでそういう世界はもうここにあるって感じでしょう。
さて、ミュージシャンはここから何をすべきなのでしょうか。みなさん考えた方がいいと思いますよ。ドンカマ(リズムボックス)が高性能になって、多くのスタジオドラマーが失業していったのと同じことが起きるでしょう。
ということで、ジャズのCDを作ってみることにする(その4)
シーケンサーを使って作った音にドラムをかぶせるという様々な試みは面白く、youtubeでもこれは「よくないね」を集めるだろうと思うものが「いいね」を集めたりということが起きた。
CD製作に話を戻すと、youtubeだとシーケンサーの絵とドラムの絵を重ねると何となくやっていることがわかるのだが、CDは音だけなので、解説を丁寧に書くことにした。
で、書くとなると論説のような考え方を提示することになるので、今まで漠然と思ってたことをまとめに入るわけです。
昼の仕事のまとめと同じですね。テーマが異なるだけw
ジャズジャイアンツの演奏をシーケンサーに入れて、それを縦横無尽に動かして再生するものは何だろうかと考えていくと、著作権とは何だろうか、というところに必然的に行きつく。
JASRACが音楽教室から著作権徴収でわーわー言われてニュースで耳に入るからそういうことも考えるわけだが、昼の仕事でも「著作権はどうなってるか確認しているか? 著作者人格権って知ってるか?」と常に意識はする。当たり前だけど。
ただ、それはビジネス上のお作法の話であり、音楽の本質的な著作権が何であるかは簡単な話ではない。
それは2点について言える。
・ジャズの著作権:主にコード進行とアドリブ
・ネット、クラウド時代の著作権:二次創作と新規創造の境目
実は答えはないのですよ。あるのは個々人の判断のみ。
そういうことをCDのライナーノートに書いていくことにした。
(つづく)
ということで、ジャズのCDを作ってみることにする(その3)
電子音でのジャズなどは発想としては既定路線だけど、ネットで日々youtube見てシーケンサーへの打ち込み用の譜面がないかと探しているとtranscriptionとして世界中のマニアが丁寧に有名ミュージシャンのソロを譜面にしたりしてアップしている。
元のCDの曲に作った譜面のどの位置を演奏しているかを丁寧に動画で記してくれている。
楽器演奏者にとって、めちゃ便利やん。
こうなるとネットは人類の共通の財産を置いておく場であると考えることができるわけだ。
その譜面をシーケンサーに打ち込む。
すると、ジャズジャイアンツのソロがシーケンサーにインポートされるわけだ。マイナスワンとして練習音源にすることもできるが、これを違う使い方をしてみるのを思いつく。
私が使っているシーケンサーはNATIVE INSTRUMENT社のMACSHINE STUDIOという製品で、ジョグダイヤルがついている。いろんな使い方が出来るが、再生演奏させながらあっちこっちに回して小節を飛ばすことができるわけ。
これがよくコンピューター制御できていて、元々再生演奏させながらクラブミュージックをコントロールするためのものなので、小節を飛ばしても1拍単位できっちりとビートは連続するのだ。ぶち切れにはならない。
おもろい。
これでランダムに演奏したものにドラムをつけるということを思いつく。
いいか悪いかわからないが、結局ドラムから見てジャズの合奏というのは、とくにフリージャズ系の場合出てくる相手の音にどう付けていくかになるので、シーケンサーにも付けれるハズという理屈だ。
しかもシーケンサーでジョグダイヤルをいじりながら演奏することは人間の手癖みたいなのとはかけはなれたフレーズが出てくる。
そこにドラムを付けるチャレンジとなる。
これはMACSHINE STUDIO買って2週間で作ってみた最初の動画。
↓
(つづく)
セッションに飽きる
ジャズを武者修行的にやってるときは、あちこちのセッションに行きそれこそ腕試しをした。
15年以上前の話だが、昼の仕事で大阪から東京に行った際にプロになりたいという大阪のドラマーと待ち合わせ二泊三日で5回セッションに参加するという強行日程をしたこともある。
20時開始と25時開始ダブルヘッダー、帰る日は21時すぎ最終新幹線に間に合うように参加みたいな。
同行したやつは昼の仕事がないのでよいが、こっちはヘロヘロ。最後は気持ち悪くなりキャンセルしたくもまだ携帯普及段階で同行者は持ってなかったから行くしかない。
東京はそこそこ名前出てるプロがセッションホスト務めることも多いので、勉強にもなり自分のレベル(通用レベル)も確認出来るわけだ。アカン、とか、なんとかなるかも、とか。
その後転職して東京に来てしまったわけだが、セッションに参加しているとプロアマ、セミプロといろいろ声かけてもらいライブが増えていった。
演奏機会が増えると、セッションから足が遠退く。昔は「やってやるぞ~」とセッションに向かったが、それがなくなるとだんだん退屈になる。
セッションのレベルにもよるが、得るものは少なくなっていってしまうのだ。しいて言えば自分が入った演奏が締まり完成度が高く共演者からも聴いてる人からも満足げな反応が返ってきて、うまくまとめれたかなと思うぐらいかしら…。
たまに誘われ顔出すこともあるが、昨夜もそんなわけで途中で失礼させていただいた。
「早起星人なので」、と言い訳して。
いや、実際毎日5:30起きで昼の仕事に行くのでホントなのだが。