リーマンジャズドラマーのブログ

サラリーマン兼ジャズドラマーの思うところ

ネット時代前後における楽器演奏技量習得の圧倒的変化

最近の音楽や新しいの見つけるの、どうしてる?

YouTube!」

学生に聞くとこの答えが返ってくる。
そのうちネットフリックスやアマゾンミュージックのレコメンドも増えてくるだろう。

ジャズ親父、アマチュアジャズ親父ミュージシャンに聞くと…

ディスクユニオン!」

と思いきや、これがYouTubeなのだ。
CD蒐集家はアマゾンのレコメンドという人もいるが、多くはYouTube
正確に言うとYouTubeのレコメンドとそこから派生する自身の検索になる。

どういうことかと言うと、YouTubeのレコメンドで関連ミュージシャンを観ていくうちに気になった共演ミュージシャンを検索し、それを観ていくという方法だ。

昔はディスクユニオンでCD買って、気に入ったらそこの共演ミュージシャンのアルバムをまた探すという繰り返し。
でもこのパターンはハズレをよく引いた。

人類の共有物となりつつあるネットの世界での動画や音楽、音源。
演奏動画はミュージシャンにとってはすごく参考になる。

ドラムやってると、ある程度上手くなるまでは手順がさっぱりわからないフェーズがある。
右から叩くのか、どこで2つ打ちを入れているのか。。。

ネット以前、CD以前はドラム教則本にある各種手順の譜面を見ながら、レコードの回転を遅くしたものを何度も聴いて採譜し、手順を想像して実践してみる、ということをやるしかなかった。
そのうちビデオが出て一部のコンサート映像が少し見れるようになるも、でもライブ映像で知りたいオカズ部分のときにドラマーを映す確率は低いので、なかなか想像の域を出ないのは変わらなかった。

今は、「叩いてみた」という動画をアマチュアもアップするので、参考材料は山ほどある。

ミュージシャンを観察するにあたり、低年齢でめちゃめちゃ上手い人は山ほどいるので、上達までの時間はかなり短縮されているように思う。
基本の教則本の譜面とレコードしかない時代と、動画で手順解説が山ほどある時代では、「あ、そういうことか」と一つ一つ把握するまでの時間は圧倒的に異なるだろう。採譜したり想像して実践して四苦八苦している時間は不要になってるわけだ。

面白いことに、もう一つ傾向があると考えている。

上達の速いミュージシャンで上手い人たちに、ほぼミストーンがないのだ。
かなり完璧に楽器をコントロール出来ているし、していく。

ジャズの場合、ミュージシャンが自身が出来ないようなフレーズを演奏中にやりたくなり、過去にやったことないので出来るかどうかわからないものを出す場合、ミスにつながることは多い。ミストーンだ。
でも、そこを演奏しようとする流れにミスっているものは「やりたいことはわかる!」とグッとくるのも不思議で面白いところだ。

これを上達の速いミュージシャンで上手い人たちに感じたことはないような気がする。

 

 

ミスするときというのはたいがい、少なくとも何か新しいことをやろうとしているわけだから。('マイルス・デイヴィス・リーダー' P72)