リーマンジャズドラマーのブログ

サラリーマン兼ジャズドラマーの思うところ

ジャズマンとテクノロジー

ジャズマンは楽器テクノロジーにはほとんどの人が疎い。


テクノロジーに全て疎いアナログ人間というわけではなく、譜面テクノロジーにはジャズマンはかなり強い。
数々のスタンダードを分厚い譜面をメンバー分用意いなくてよいスマホタブレットの譜面アプリはみな飛びついた。
年配のアマチュア、セミプロジャズミュージシャンもみな譜面アプリは必須となっている。ただしドラマー以外w


コード進行と、それに乗せて楽器でソロをとることに最大の喜びを見出す方々にとっては譜面はもっとも重要視するツールである。
逆にプロで譜面を一切見ずに暗譜が基本だという人は譜面テクノロジーは関係ない。

ただし、譜面テクノロジーには新しい音楽はない。新しいサウンドもない。
懐かしさと楽器演奏対応力だ。
いい音楽がないと言ってるわけではないよ。美しいサウンドと素晴らしい旋律やタイミングなどはある。
グッと来るものもありオーディエンスも喜ぶが、新しい音はない。

楽器というものはテクノロジーとともに進化していく。
現在だともちろんコンピューターでありデジタルだ。

古きよきジャズ愛好家と会話するとデジタルの新しい音はダメだよ。アナログこそ、って言うだろう。

でもピアノが発明された時も、オーケストラで各楽器が単音一つづつ音を繋ぎ合わせるのに、一遍に和音を出す楽器は技術的にすごいかもしれないがダメだろう、って年配連中は言ってたハズだ。
そう、我々は同じ轡を踏むわけだ。
「今時の若い連中はテクノロジーを使って云々、けしからん。ありゃダメだ、味がない…」と。

新製品群のレビューを掲載する雑誌のウェブサイトがある。
もはや楽器なのか何かもわからないものも多い。面白いよ…。
新しい音はこういうのから生まれることが多いハズだ。

 

今時の演奏スタイルはこれなんでしょう。

 

スイングジャズが不良音楽で新しかったとき、若者がこぞって踊っていたが、それは音楽が新しい音であり、刺激だったから。

現代版はこういうこと↑になっている、とそれだけの話でしょう。若者が大挙して集まり踊っているよ。

 

繰り返して言おう。

 

こんなのは楽器ではない!

 

と言う人は多いと思うけど、弦楽器時代にピアノが発明されたとき、押せば安定した音階が鳴り、一人の奏者で和音まで出せるピアノという新しい機械のような楽器は「こんなのは楽器ではない!」、「味がまったくない」と言われてたハズなのだ。

その理屈を理解して、新しいサウンドも聴き、そのよさも自分なりに解釈して古い楽器演奏に戻ると、新しい解釈が出るかもしれないよ。

 

ちなみに最近の若手ジャズドラマーで新しいセンスを出す方々は、DJやクラブ音楽、ヒップホップも乗り越えてきているからそうなるわけだ。

だとすると、やはりジャズマンも新しい楽器テクノロジーには触れておかないと伝統芸能の範囲から脱しないことになるのでは?