リーマンジャズドラマーのブログ

サラリーマン兼ジャズドラマーの思うところ

楽器選定

楽器の選定は難しい。

ドラムの場合、とくにジャズだとアコースティックなマイクに乗せない音を求めるので、粒立ちや倍音がどのぐらいかをドラムショップで近いものと比較させてもらいながらじっくり選ぶ。でも外れることもある。

 

先ほど、息子がやってるトロンボーンを知り合いミュージシャンが何本か使わないのがあるので、ということで受け取りに行って来た。

ボントロの楽器選びなどを聞いて、まあドラムと近いようなところもあると思った次第。

 

デッドな環境の試奏室で吹くと、素晴らしく鳴るので気に行って購入するも、ライブで使うと抜けがいまいちで…、みたいな。

マウスピースも多様化しているので、アドバイザーなるサービスもあると。

イメージを伝えると、このマウスピースがよいのではないかと勧めてくれるそうな。外れなかったらしい。

 

高級な楽器がすべてよいかと言えばそうではない。

 

1年ほど前に、芸術的なサウンドを出すTerje Isungset(テリエ・イースングセット)のライブに行ってきた。

 

 

センスが素晴らしく私は大好きなのだが、メジャーではないのでお客さんは少なくホームライブみたいな超贅沢空間だった。

で、ライブが終わって楽器の話をした。

 

彼が使っているスネアはどこで拾ってきたのかというぐらいボロボロで古く、けっして高級な部類でないものだった。

「どこでこれを見つけたのか?」と聞くと、とあるスタジオにあったと。

それまでは新品のいいスネアを持っていたらしいのだが、スタジオを経営するドラマーに交換してくれないかと、尋ねたら即答で「こんなボロボロと交換でよいのか?」と。

 

相手は「ホントかいな?」、とめちゃ喜んで、自分は探しても見つからないような古いボロ楽器が手に入り、二人ともめちゃハッピー、ラッキーだったと。

結局、どういうサウンドを出したいかでその人に合った楽器は特定されていくわけで、けっしてお金をかければよいというものではない。

Isungset氏のように、大部分がオリジナルで自然にあったものを自分で加工しているという方は相当珍しいが。