リーマンジャズドラマーのブログ

サラリーマン兼ジャズドラマーの思うところ

極め人

バブルの時代を過ごした世代には、あー懐かしいっという日本たばこ Peace light のテレビコマーシャル。フルートの中川昌三氏がかっこよく出演していたを覚えている人も多いだろう。

クラシック、オペラ、ジャズとジャンルを超えて活躍するアーティストだけど、ひょんなつながりから彼といっしょにライブをする機会がちょろちょろある。

 

気さくでいたって普通な方でいろんな話をするのだが、フルートは極めすぎてしまい飽きたと言う。我々とバンド演奏するときには、フルートではなく基本テナーやバリトンサックスを吹きたいから出演のクレジットをサミー中川としている。本名だと期待されて来てしまったお客さんを裏切ってしまうかもしれないし、本来的には相当額のギャラも払わないとアカンでしょうしね。

 

そんな事情でライブをしてブリブリとフルートフレーズでバリトン吹いたりされているが、たまにライブ中にフルートに持ち替える。居合わせたお客さんはそんは人だとは知らないのがほとんだけど、演奏内容に圧倒される。

それまでわいわいしゃべってたお客さんが急に静まり演奏に耳を向けてわーっと拍手する展開は何度か経験している。

古くからジャズを聴いてる年配のお客さんは、こんな間近で中川さんを聴けるなんて至極幸せと言ってくる人もいる。共演しながらもソロで凄い~っと感嘆することもしばしば。

 

だけど、極めすぎると飽きるのか、…と、このことが頭の片隅から離れないのでした。