ビッグネームと共演して感じること
ジャズはひょんなことから有名なミュージシャンとセッションする機会に恵まれることがある。私の場合、山下洋輔さん、渡辺香津美さん、小曽根真さん、ケイ赤城さん、菊地成孔さん、海外勢だとハロルドダンコさん、ニックヒルシャーさん、他。。。
共通して言えることは、みな独特の強いリズムをもっていること。
総じて演奏が始まると「うっ…、苦しい…、合わない」と私はかなり苦しむのだ。個性が強烈で、しかもそれは曲がるようなもんではないので、つまりこちら側が負けるのだ。
数年前、トランペッターヒロ川島さんのツアーにドラムがピーターアースキン氏、ピアノがハロルドダンコ氏が参加し、ベースは横山裕さんだった。私は横山さんとはちょこちょこいっしょに演奏しているので、「どうなんですか、実際」と聞くと、お互い個性強くて間にいる自分はすごいたいへん…、みたいなことを言ってた。なるほど。。。
そういう横山裕さんも私からすると強烈な個性で(こんな美しいサウンド出すベーシストは唯一無比です)、最初に共演したときは私はだいぶ苦しんだのを覚えている。すっかり慣れましたがw
昔だけど、パットメセニー、ハービーハンコック、デイブホランド、ジャックデジョネットのスペシャルバンドが組まれたとき、ジャズ雑誌でリハーサルが全然合わなくて本番マズいのではないか、という記事があったのを覚えている。前日リハがボロボロで、でも本番ライブは素晴らしかったと。これも強烈個性のぶつかり合いなんでしょう。
ミュージシャンの持ち前の個性が強烈なのか、意志がその強さを作っているのか、ビッグネームとか個性強い人たちと共演する度に、自分の弱さみたいなものを感じるのであります…。