リーマンジャズドラマーのブログ

サラリーマン兼ジャズドラマーの思うところ

ジャズミュージシャン川柳 (あ→ん)


アナザユー 半音上げるの 日本のみ



イパネマノ 娘か息子か どっちやねん



上手いねぇ 凄く上手いが おもろない



エレベ来た あいつとだけは 演りたくない



終わり方 どないするねん 探り合い



カウントの 裏拍とれず 表入り



君たちよ バップ以降は ジャズじゃない



車駐め ベースはこれで ギャラが飛ぶ



ケニーG なぜかあれだけ 受けつけない



コード見て 運指を見ながら 客を見ず



サッチモの ガラガラ声真似 オヤジ出た



素人の 歌合戦とは ジャムセッション



スコア譜を ファミマでコピる ミュージシャン



セロニアス 文句があるなら パトロン
※セロニアスは「文句」の枕詞               


掃除する? 味が出ないよ セルマー



たいへんだ 開始時間だが ベース来ない



チェロキーを どれだけ速く やるかだろ



爪見せろ ギターの腕前 当ててやる



手癖から 脱却できずに 同じソロ



トリオから 始めてボーカル 入ります



ナイロン弦 スチール弦と ガット弦



日本では バップ命が まだ生息



ぬるいジャム セッションホストが 金稼ぎ



寝てるがな 少ない客が 寝てるがな



ノリノリの 演奏してるが BGM



ハイトーン エリックミヤシロ ジョンファディス



昼セッション 団塊世代で 大賑わい



フリージャズ 楽器をちゃんと 習ったら?



へたくその 女子ボーカルに オヤジ湧き



ホストから 正の字付けられ あと1回



マンネリの ソロフレーズを 繰り返す



ミスったぜ メンバー以外は わかりゃしない



難しい 練習フレーズ はまらない



面倒くさい 練習とにかく 面倒くさい



黙々と 練習オタク ライブせず



やめてくれ テクの披露は 求めとらん



ゆとり世代 譜面見ずに youtube



四つ打ちを ずっと練習 してきなさい



ラリっとる あいつのソロは ラリっとる



リクエスト できるかどうか わかりまへん



ルールなし 言っててアドリブ 縛られる



練習を 繰り返すほど 煮詰まって



ロリンズの セントトーマス エンドレス



和気あいあい ジャムセッションは ゆとり時代



…をするとだなぁ 場所見失う モードかな



んーダメだ パーカー吹き方 そうじゃない
 

 

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※ 私の思っていることを五七五にしたわけではなく、よくある情景を詠ったものですよってに、悪しからず。。。

youtubeチャンネル登録者2700人

ユーチューバーが中学生の憧れの職業だそうだ。

先日の日経ビジネスでも若者の消費特集の中で、ユーチューバーのこともそこそこ取り上げられていた。インフルエンサーとして企業の商品紹介も手掛ける存在となってきている動きや必ずステマは見破られるので、それも考えての動画配信などわかりやすく解説しており、知らないビジネスマンにとっては何のこっちゃの話だったかもしれない。

 

昨夜、ライブは2セット目終了時点でお客さんは皆帰ってしまい、3セットめは演奏せずに店のオーナー兼ピアニストとメンバーでプチ飲み会状態となった。

終わりのない音楽談義をするわけだが、私のyoutubeの話になり、それを知らなかった女性ボーカリストスマホで見て「えーこの動画8万回再生?」とか大騒ぎ。

 

「ユーチューバーじゃん」

 

「んなわけありませんやん」

 

「ジャズドラム解説の動画も無料で全部やらないで、いいところで止めて後は教えますってお金とればいいじゃん」

 

「ネット時代、すべては人類の共有物として無償で提供する考えとしなければなりません」

 

みなさんすぐマネタイズを考えるクセが染み付いているように思えるが、それで音楽やると職業的演奏であり、教えるとレッスンプロの世界であり、芸術の表現とは違うところにいっちゃうことになる。日々常にそんなことを考える人の方が圧倒的に少数派ではあるのだけど。

 

youtubeの話に戻すと、チャンネル登録数は十万後半いってユーチューバーでしょう。私は現時点で2700人。それだけになるのもかなり困難なことだけど、昨夜は例によって視聴者に媚びてはいけない蘊蓄をたれた。

 

ユーチューバーってのは視聴数を稼ぐ目的のために考えて動画を作る。それは誰かに媚びることになる。valu騒動で引退することになったあのユーチューバーも本音のモノ言いがウケてたのだろうが、視聴を稼ぐという意味では総じて媚びてるようにも見えてしまう。

 

そう考えると私が作っているのもそう見えているのかもしれない。いや、そう見えているだろう。

たまにチャンネル登録者数を減らしてやろうと騒音のような音楽をアップするのだが、案外とウケてしまったりする。

 


結果的に「いいね」が集まったりチャンネル登録者が増えると、またウケ狙って作ってるな、と思われても仕方ない。媚びてないようで、何かに媚びてやっているように見えてもおかしくないなと思えてきた。

 

うむむ、これは由々しき事態でありますな・・・

 

そういう意味では収益化プログラムはどれだけ視聴が伸びようがやってはいけないわけです。もちろんやってないけど。。。

何かを創り出した瞬間に行き詰まる

ジャズは創造性豊かなようで、案外各種規制に縛られている場合が多い。多いというか、たいていがそうだ。煮詰まっているというか、既にかなりやり尽くされ感があるので新機軸はなかなか出るものではない。

 

コンピューターとジャズドラムでいろいろ面白いサウンド実験が出来ると思い、ここ2、3年思いつくままに試してきたが、これもそろそろ煮詰まってきたかもしれない。

 

そう、やることがなくなってきたのだ。。。

創ろうとしているときはワクワク感があるのだが、創った瞬間煮詰まるというか、行き詰まる感じが半端ない。

 

知り合い含めてジャズミュージシャンのツイッターなどを見ていると、みなさん日々明るく来る日も来る日もライブをやっている。素晴らしいしと思う。

が、同時に飽きないのかな、、、とも思う。

 

ジャズはミュージシャンと合奏すると、アイデアは共演ミュージシャンから供給されるので、終わりなき探求が常に出来る音楽とも言えるだろう。でも、お互いのアイデアが慣れっこになり、予定調和になると新しいものを捻りだそうとするジャズの本質からはかけ離れるハズだ。

でも、こう来たらこう対応する、というセオリーはたくさん存在するので、それのみを追いかけて演奏してもジャズにはなる。オーディエンスからすると、安心して聴けるジャズとも言えよう。

ジャズミュージシャンはここで何パターンかに分かれていると思う。

 

伝統芸能をトレース(コピーしたい)するタイプ:バップ命

・ジャズセオリーをいかに上手くやるかを追及するタイプ:職人

・ジャズセオリーの中で新機軸を自分なりに出そうともがくタイプ:楽器オタク

・白紙のキャンパスに絵を描くように毎回チャレンジするタイプ:芸術指向

・そもそものルール設定はおかしいと常に懐疑的に考えているタイプ:飽き性

 

たいていのジャズミュージシャンは、ある種のルール範疇から出ないように見えるし、逸脱しようとするようなことを常に考えているとも思えない。伝統芸能的に予定調和を楽しむのもわからんでもないが、そこを疑いもしないミュージシャンからは「アートブレイキーみたいな入り方をしてくれよ」、とか平然と言われることもある。こちらは憮然とするわけだが、根本の考え方が違うので、ここは言ってもわからない領域にもなる。

 

同じジャズを演奏していても、このように根底のジャズという音楽の捉え方は異なる。

 

話を元に戻すと、やることなくなってきてアイデアも陳腐になるかもしれないが、思いついたものは演ってみることにする。

ということで、超高速リズムから超低速に4ビートのスピードを変化させていくと、ドラムはフリージャズ→少しオーソドックス→フリージャズと対応させることになるのかなぁ、と演奏してみました。

 

 

左側にあるのはトロンボーンをてきとーにMASCHINEというDAWシーケンサーに入れたときのピアノロールです。音楽になっとるかいな(笑)。

音楽で培う想像力はサラリーマン仕事にかなり活かせるのでは…?

昼の仕事の中途採用社員の歓迎会があった。私は日々中途採用面談をしている立場でもあるのだが、採用面談ではわからない趣味の世界などが飲み会だとわかる。

バンドマン仕事までは広く認知はされていないものの、私がドラマーやっていることはそこそこバレている。昨夜はその中途採用した社員が、実はロックベースやってて子供出来たから今休止中なんですよ、と。

音楽はサラリーマン生活に役立ちますかね、と言うので想像力は豊かになるから、日々の面倒なトラブル解決でもいろんな観点からの思考はできるようになってるかもねぇ、と無責任なことを言っておいた(笑)。

 

ライブ仕事や音楽のセッションホストなんかの仕事でも「なんで、こんなんせんとアカンねん」という惰性的キツさで意味なくつまらないこともあるし、昼の仕事の大トラブルでも「これはどうやって解決したろか」とブルーになってる部下を明るい顔にさせてキツいが見方を変えると人の成長を見ることで大きな意味を感じることもある。

 

音楽の仕事は自分がかなり中心で(実力など含め)、メンバーとの音楽的関係、人間的関係が次にあり、ライブだと店のスタッフなどがサポート役として登場してお客さん向けにパフォーマンスをすることになる。かなり関係者は限定される。

サラリーマン仕事は、職種にもよるが、もっともっと大量の人と関わることになる。悪く言えばカオス的かもしれない。様々な人が様々な役職等の立場で意見を言い従う従わない、賛同する賛同しない、まあたいへんと言ってしまえばたいへんだが、見方を変えればすべて「企業コント」だと思っている。

 

日々発生する様々なサラリーマン的調整やトラブルなどを「企業コント」として見ると、渦中にいたとしても面白い見方が出来る。ジャズを演奏していると、常時トラブルと修正を繰り返し、相手の反応に対して相手が予想していないような対応含めてその場でクリエイティブなものを生み出そうと訓練しているようなものなので、サラリーマン仕事の「企業コント」としての見方は鍛えられているかもしれない。

そう考えるとサラリーマンが直面するトラブルの多くは笑いに転嫁させることもできそうだ。

 

例えば4コマ漫画のネタなんかは無尽蔵に出そうな気もするのでR。

 

20年ぶりに会ったピアニストと音信不通だったギタリストの消息…

私が社会人になって「ジャズ始めたいんですけど」と大阪のジャズバーに行ってほどなくして、その店に大学1年生ピアニストが来た。そういつは上手く、器用に何でも弾けた。田舎の高校で一人で練習して上手くなったらしい。

しょちゅうジャムセッションし、バンドを組んで東京ツアーだ、とか言って渋谷のアマチュアが集まる店でライブをさせてもらったりした。ほどなくして、そのピアニストは大阪の店とうまくいかなくなり、そのタイミングで私も疎遠になり、社会人になるときにピアニストになっていったという噂だけ聞いていた。

 

私が最後に会ったのはまだ学生だったハズだが、それから20年以上。ツイッターで繋がり、東京に出張レッスンすると書き込みが。

その日に私ライブ入ってたので、夜遅くなってもいいからジャズバードに来たらとツイッターでやりとりすると、3ステージ目もあと1曲ぐらいのときにやってきた。いやはや嬉しかった。

 

無理やり1曲入ってもらい、ご機嫌な演奏をしてもらった。ベーシストのシトロン氏は、あまりにご機嫌な演奏に「疲れた疲れた」と。まあ3ステージ目だったしね。

もともとかなり面白い人間なので、ジャズバードオーナーとも一瞬で打ち解け、来年は企画ライブでもやりましょうか、となった。

 

彼と昔話もしながら、ふと、とある記憶が蘇ってきて、ピアニストと同じ大学に行っててその後音信不通になったうまちゃんというギタリストのことを思い出した。彼は下手だったが、フリージャズに傾倒し、25年前彼の下宿に行ったときたくさんあるレコードがすべてフリージャズで、いっしょに行った仲間が「フリーの館」と命名した、そのシーンを強烈に想い出したのだ。

 

真面目な奴だったので、そういえば彼はどこに就職したのか、と聞くとジャズギタリストとして東京にいると言うのだ。

 

「えっ…」

 

真面目でサラリーマンになるような性格だったこと、ギターはそんなに上手くなかったこと、フリーに傾倒していたこと、とてもプロの世界で渡り歩くようなガッツがあるような感じではなかったこと、これらからプロになっているようなことは想像だに出来ず、しかも東京だとそれなりに名前を見るようにも思うが、一切それはなかった。

 

ネットで探すと、これまた情報少なく、画像検索でググると、なんとなくの活動状況が見えてきた。たまにデュオのライブをやったり結婚式などにイベントで弾いたりしているみたいだった。

フリー好きだったのに、「大人のジャズ」と評されているみたいだった。

 

彼がどういう生活しているのかは知る由もないが、いろいろ考えさせられてしまった。サラリーマンやっている私の方が多くライブをやっているし、編成も多岐にわたるし、好き勝手に様々な系統のジャズも演奏しているような気がする。それがいいとは言わないし、昼の仕事では毎日毎日なんでこんな面倒なことが起こるのかという生活でもあるのだが、無理くりジャズライブもかなりの数をこなしている。でもフリーランスの彼は明らかにライブ数は少なく見える。

何がこれを分けるのか、25年の歳月で境遇はかなり違うことになっているわけで、うーん…。

 

今度、どこかで演奏するのを見つけたら会いにいってみよう。

みなさん生真面目なドラムコンテスト

ドラムマガジンの動画オンリーのドラムコンテスト。

いろんな作品がアップされ、私がアップしたものもそれなりに視聴される。

 

日本人って真面目ですよね、今さらながら。。。

 

予想外に「いいね」も入るが「ダメだね」もたくさん入る。こりゃ酷い、というコメントも入る。

中には「お前アホか~、わはははは」という自分としては一番欲しい感想を持つ方もいらっしゃると思うが、このコンテストの他の動画をチェックすると一様に生真面目に少し複雑なパターンを入れて極めて正確に叩こうとしているものがほとんどだ。

 

正確無比に叩くのであればドンカマに任せればよいわけだし、スタジオドラマーの多くが失業したのはこの理由のハズ。

残りは素晴らしいグルーブを出すか、人が考えていないようなアプローチをするか、どちらかだと思う。「なんじゃこりゃ」の想像を超えたコンテスト動画には出会わない。

 

逆に私の動画が「なんじゃこりゃ」と思われる真面目なドラマーからすると「けしからん!」となるのだろう。これが創造とは言わないが、創造しようとすれば想像しなければならないわけで、ほとんどのコンテスト動画はドラミング手順披露になっているような気がする。

動画オンリーコンテストなので、すごいロケーションで叩くとか、カメラアングルに凝りまくるとか、ドローンに撮影させるとか、限りなくアイデアは出る。

自分が叩かずにおサルがシンバル叩くおもちゃに叩かせるとか、無尽蔵に想像していってしまうわけだが、真面目な人たちに怒られちゃうからほどほどにしておきますか。。。

 

他界した音楽仲間はミュージシャンの心の中で案外長く生きているかも

先月後半の話だが、ジョンアーバークロンビが亡くなった。ツイッターで知った。

 

ジャズミュージシャンには知られた人だけど、同じジャズミュージシャンでもジャズボーカリストはほぼこの人を知らない、楽器演奏者のミュージシャンズミュージシャンみたいなアーティストだったろう。

 

ジャズジャイアンツは高齢なので、どんどん鬼籍に入っていくが、私の周辺にいる音楽仲間も何人か亡くなっている。有名なミュージシャンの訃報に接するとなぜか、昔いた音楽仲間のことを思い出す。

 

ベースの前出さん

水道関係の役所仕事をやってた方で、17年前に私が大阪時代に東京出張でセッションによく寄った店にいつもいた。あまり速いウォーキングは苦手のようだったが、実に実直なベースで私は好きだった。前出さんに「あんたと演奏すると、つい張り切って疲れちゃうよ」と言われたのをよく覚えている。嬉しい言葉だ。

定年になってすぐぐらいか肺の病気だかで調子崩してると聞いたのは10年以上前だが、いつか亡くなったと聞いた。

 

ベースの小池さん

中堅の電気メーカーに勤めていた方で、20年ちょっと前に大阪のセッションでよく演奏に来てた。エレキベースでまあ小太りで面白いおじさんだった。めちゃいい加減な人に見えたが、会社では部長職で、そのせいかたまに横柄なやりとりが面白かった。東京でプロがいたセッションで、

プロ「何の曲やりたいですか?」

小池さん「なんでもよいですよ。10曲ぐらい言ってください。その中から私が出来る曲を言いますから」

なんて失礼な爆笑やりとりがあったり、酔っぱらって半分寝ながら演奏しててブルースをフロントが何度も終わりフレーズを弾いても永遠終われなかったり、まあ逸話に事欠かなかった人だ。でも憎めない性格でみなに慕われていた。

風の噂で亡くなったらしいと聞いた。もう10年は経つかしら。

 

ベースのまっちゃんさん

松本さんというプロの方でいつも骨ベース(ウッドベースの箱部分がない楽器)をもっていた。川島さんバンドに私が参加したときにいて基本寡黙な人だったのであまり盛り上がって会話したこともなかった気がする。

ただ骨ベースから出る重厚なサウンドとスピード感は凄いものがあり、演奏しながら迫力に圧倒されるような感覚はすごくよく記憶に残っている。

難病になってしまい、40代前半で亡くなってしまったのかな。

 

どういうわけかベーシストばかりではないか。

それは偶然として…、でも、共演をたくさんやったミュージシャンはサウンドとともに人柄も含めて多くのミュージシャンに記憶されているだろう。前出さんにしろ小池さんにしろ、たぶん会社の人からよりミュージシャン仲間からひょんなことから想いだされているのだと思う。

 

そう考えると会社員のビジネスの付き合いと、共演するという音楽の付き合いはいっしょに過ごす時間の差は大きく違うが、ジャズという共演仲間が多い音楽の接点はかなり人間の内面的に濃いものなのかもしれませんね。

こうやってずいぶん経つが、私に想いだされているとは知らないだろうなぁw